生成AI時代に知っておきたい画像利用の注意点
生成AIによる画像制作が急速に広がっています。かなり精度があがり、ほしい画像をサクッとつくってくれるようになりました。
自治体広報や企業広報でも、イラストやアイキャッチ画像の作成に活用する場面が増えてきそうです。
一方で、
「AIで作った画像は著作権侵害にならないのですか?」
という疑問がわいてくるかもしれません。
結論から言えば、
▶︎ AIで生成した画像が著作権侵害となる可能性はあります。
今回は、画像生成AIを利用する際に知っておきたい基本的な考え方と注意点を整理します。
AIで作った画像でも著作権侵害になることがある
AIが画像を生成したからといって、自動的に安全になるわけではありません。また、自動的に危険というわけでもありません。
ただ、生成された画像が、
・既存作品に酷似している
・特定のキャラクターと見分けがつかない
・特定の作家の作品と実質的に同じ
と判断される場合には、著作権侵害が問題となる可能性があります。
つまり、AIで作った画像でなくても、類似していれば著作権に抵触します。
重要なのは、
▶︎ 「AIで作ったかどうか」ではなく
▶︎ 「既存作品との類似性や依拠性があるかどうか」
です。
似た画像を生成しない工夫を
ただし、特定の指示を出して、AIでイラストを作った場合、高い確率で著作権に抵触するケースがあります。
意図的に既存の作品を参考にするようにと指示した場合、その生成画像が著作権法に触れるリスクは生じます。
特にプロンプト(指示文)には注意しましょう。
例えば、
・特定のキャラクター名
・特定の作品名
・特定の作家名やイラストレーター名
をそのまま指定することは避けた方が安全です。
著作権上のリスクを下げるためにも、次のような指示文は使うべきではありません。
NG例
・「ピカチュウのようなキャラクター」
・「ミッキーマウス風」
・「○○先生の絵柄で描いて」
・「○○のアニメ風」 など
具体的な固有名詞や
特定の作家の作風に近づくリスクのある指示をしないことです。
では、どうした指示がよいのでしょうか。
・外国人
・青い瞳
・銀髪
・水彩画風
・柔らかいタッチ
といった一般的な特徴や表現で指示するほうが望ましいでしょう。
Googleレンズで類似画像を確認する
生成した画像をそのまま使う前に、
▶︎ 類似画像が存在しないか
を確認することも有効です。
簡単にできる方法の一つがGoogleレンズです。
確認方法
・Googleレンズを開く
→ https://lens.google/intl/ja/
・生成した画像をアップロードする
・類似画像を確認する
その際、
・構図が酷似していないか
・キャラクターの見た目が似ていないか
・特定の作家の作品ばかり表示されないか
を確認します。
ただし、
▶︎ Googleレンズは著作権侵害の有無を判定するためのツールではありません。
あくまでリスクの有無を確認する参考情報として活用するのがよいでしょう。。
利用規約も確認しておく
意外と見落とされがちなのが、各サービスの利用規約です。
画像生成AIによっては、
・商用利用の条件
・利用できる範囲
・禁止事項
が異なります。
公開前には利用規約やガイドラインも確認しておきましょう。
最も安全な画像は?
なお、話を元に戻すようですが、著作権リスクだけを考えれば、
・自分で撮影した写真
・自分で制作したイラスト
・利用条件を確認したフリー素材
などを使うほうが安全には違いありません。
(ちなみに、このコラムの画像はフリー素材画像です)
AIに指示すると目の前で生成されるので、安心して使えるようにも感じられますが
▶︎ 「AIで作ったから100%安心」
とまでは考えないほうがよいでしょう。
まとめ
生成AIによる画像制作は便利ですが、
▶︎ 著作権リスクがゼロになるわけではありません。
そのため、
・特定の作品や作家を参照元として指定しない
・類似画像を確認する
・利用規約を確認する
・必要に応じて人の目でチェックする
といった基本的な対応が重要です。
また、そもそも生成AIには大量の計算資源と電力が必要だとも言われています。
画像生成なら文章以上に推してしるべし。
「私のスマホや事務所の電力は変わらないけど?」
いえ、そういう話ではなく、Open AIのサーバーの話です。
簡単に画像生成できるとわかってはいても、そのたびに膨大な電力が消費されていると思えば、正直少々ためらいもあります。
最近は、Youtube動画でも、アクセント的にAI生成のイラストを挟んでいるのを見かけますが、それほど必要性を感じないものも見かけます。
(自分ひとりが「画像生成はやみくもにしないように」と思っても、微々たることだと思いますが……)
やはり
▶︎ 「簡単に作れるから」ではなく
▶︎ 「本当に必要な場面で活用する」
という視点も大切ではないかと考えます。
特に、自治体や企業であれば、「持続可能な広報」という視点も求められます。
効果が高いところでバランスを考えて使うくらいがよいかもしれませんね。
どのような方針で画像を使おうか? ランチタイムなどで話題にしてみてはいかがでしょうか。
日々変化するAI事情。「私はこう思うけど、どう?」と隣の席同士、部署単位で日常的に話すことがAI活用スキルを磨くことにもつながります。
